失くしたものはたいてい、脳内のポケットに入っている
[char no=”3″ char=”女性A”]あれ?アレどこ置いたっけ…[/char]
誰しも、そんなご経験があると思います。
探しものは不思議なことに、こんな特徴があったりします。
-
- 何度も探した場所から出てくる
- まったく思いがけない場所から出てくる
- 突如、直感的に場所がわかる or 思い出す
なので、僕は以前は物をなくすと
妖精さんのしわざだ!
ということにして、気にしないようにしてました。
(そして、忘れた頃に見つかる)
実は脳というのは、自分が思っているほど信頼性がありません。
脳には意識できる領域(1%~10%程度)と、意識できない(しずらい)領域、つまり無意識(90~99%程度)があります。
この無意識がヒトの行動を高度化しているのですが、その反面、意識と違う行動をとってしまうことがあります。
失くし物の原因は、家具の下、隙間など、空間的なポケットに入ってしまう場合と、この無意識のポケットに入ってしまう場合があります。
言った言わない、という喧嘩の原因も同じ
よくある例として、言った言わない、というケンカがあります。
僕も学生時代、こんな出来事がありました。
仲の良い友だちが会話の流れの中で、明らかにおかしな言い間違いをしたので、
「●●じゃなくて、■■の間違いでしょ?」
と指摘したところ、
「●●なんて言ってないよ!!」
その友達が激怒したのです。さらには
「言った本人が言うんだから間違いないだろっ!」
と。
僕としては、「あ、間違えた、エヘヘ」という軽い反応を期待していたため、驚きのあまりキョトンとしてしまったのですが…
こういうすれ違いが現実的にあります。
僕は僕で、「言い間違いを聞いた」と脳が認識していますが、僕の脳のバグかもしれません。
友人も、「そんなことは言ってない」と確信していますが、彼の脳のバグかもしれません。
ヒトは、見たいものを見て、聞きたいことを聴く、という高度なフィルター機能を備えた脳を持っているので、そのフィルターが過度に働くと、思いがけない結果を生みます。
普段どおり、顕在意識と無意識(潜在意識)の意図が一致していれば問題ありません。
しかしストレスを抱えている状況や行動と全く別の考え事をしているときなど、意識の届かないところで無意識が自動的に働き、思わぬ行動に出ていることがあるわけです。
そして厄介なことに、顕在意識は無意識の行動を覚えていないのです。
失くしたものを探す、3通りのアプローチ
失くし物の探しかたは、大きく3つあります。
1.無意識に聞く
2.推理する
3.徹底的に探す
無意識さんに聞く
探しものはどこですか?
リラックスした状態で、自分に問いかけてみてください。
無意識に語りかけるときは、体の力を抜き、穏やかな気分でいることがコツです。
焦りまくって、鞄の中も、つくえの中も、探したけれど見つからないときは、
「見つからない」という思い込みがかえって目を曇らせているものです。
(知覚は投影)
だから井上陽水さんが
「それより僕と踊りませんか?
夢の中へ夢の中へ行ってみたいと思いませんか?…うふふ」「探すのをやめた時、みつかることもよくある話で…うふふ」
と歌っているように、とりあえず踊って頭を空っぽにするのは良い手段です。
よく、探しものが見つからないときは瞑想すると良い、と言いますが、それも同じです。
瞑想すると意識と無意識のコミュニケーションが取りやすくなり、蓋をされていた無意識から情報がやってくるわけです。
瞑想に慣れていない人は、椅子に浅く座り、背筋を伸ばしてリラックスした状態で、ゆっくり鼻で呼吸してみてください。呼吸だけに意識を向けるのがコツです。
推理する
意外な場所からでてくるので、
妖精さんのしわざだ!
と思いたくなるようなパターンですね。
まぁじっさい、トンタッタ王国の小人さんが持っていってしまった可能性も否定できませんが。
しかし意外なように見えて、冷静に推理すると、単に物理法則に従っただけだった、ということも往々にしてあります。
例えば冒頭でご紹介した、僕が脱サラ後、貴金属加工の専門学校でペンダントヘッドを作っていたときのお話。
向かいに座っていた若い女の子が、色石を台座にはめ込もうとした拍子に、
ピョン!
と石が飛んでいってしまったらしいのです。
で、近くの女の子が周りを探したのですが、全く見つからない。
僕は色石が飛んでいく瞬間を見てなかったので、詳しく話を聞いてみました。
[char no=”1″ char=”ヤタガラス”]「なるほどなるほど、あのね、これってセクハラじゃなくて真面目な話だから、茶化さないで聞いてね[/char]
当時僕も31歳と若かったのですが、相手は二十歳前後の娘っ子で、普段から何かに付けて「オッサン」だの「えろじじい」だの不名誉なからかわれ方をされておりましたので、慎重に断りを入れました。
もちろんこれは、当てずっぽうでアドバイスしたのではなく、作業をしたときの色石の軌跡を想定して推理したのです。
おそらく、飛んでいった石は自分の首元あたりに向かって飛び、ゆったりしたシャツの隙間から胸元に落ちた。
その場合ブラジャーに引っかかるか、さらに落下してパンツの縫い目あたりに引っかかるはずだ、と説明しました。
確認しにトイレから出てきた女の子は
「本当にあった~!!」と驚き、喜んでいました。
推理が難しいのは、なくした瞬間が特定できない場合です。
空間の特定だけでなく、時間軸でも広がりがあるほど、探す場所も広がってしまいます。
このとき、「可能性が広すぎて、考えただけでも面倒くさい」という意識は、かえって見つける可能性を狭めてしまうことに注意してください。
時間軸(職場では持っていたのか?帰途では持っていたのか?家に帰ってから失くしたのか?)がまったく特定できない場合は、リラックスして無意識に尋ねてみましょう。
一度尋ねてみて、そのあと忘れてしまっても、あとから答えをくれる場合があります。なのですぐに答えがわからなくても、無駄ではありません。
推理のヒントとして、失くしものが出てくる傾向と対策を列記してみましょう。
- 転がりやすいものは、家具の下に入りやすい。
- 免許証、カード類など薄いものは、机と壁の間、カーペットの下など、隙間に入りやすい。
- 小物は、無意識にポケットやかばんの中などに入れやすい。いつも入れない場所にも何かの拍子に入れてしまうもの。
- 引っかかりやすいもの(フックや針つき)は、移動中に意外な場所に引っかかることも。コンタクトレンズも同様で、服や壁面にくっつきやすい。
- 比較的大きなものは、「こんなところにあるわけがない」とのフィルターが働きがち。冷静に考えてみましょう。
スマホや鍵など、普段持ち歩くものが突然見当たらなくなることがあります。
例えばスマホを見ている時、ちょっとしたストレス・・・子どもが抱っこ抱っこと騒いだり、何かの作業中に宅配便が届いたりした瞬間です。
意識がパッとスマホから離れ、宅配業者に向きます。
印鑑に持ち替えなければならない。右手のスマホが邪魔。このときに無意識に、目の前の冷蔵庫の上にスマホを置いてしまう。
意識は別のことに向いているので、スマホを置く動作は覚えていないのです。
自分の無意識の行動、物の物理的な移動も含め、推理してみましょう。
徹底的に探す
傾向と対策にも書きましたが、転がりやすいもの、薄いもの、小さいものは、物理的・空間的なポケットに入っている可能性があります。なので、
ジオンを探す!徹底的にな!(カイ・シデン)
まぁ、そんな感じです。
物理的に隅々探していきます。
掃除をしながら探すのがコツです。
考えるのが面倒くさい人にオススメの泥臭い方法ですが、副次的なメリットとして部屋がキレイになります ^^
まとめとその他の可能性
探しものが出てこない時って、イライラ・モヤモヤするんですよね。
僕は以前、更新してすぐの免許証を失くして再発行したのですが、なんと再発行した免許証も失くしてしまったのです。
さすがに再々発行は嫌だなぁとごまかしつつ生活していたある時、机の後ろから免許証が3枚重なって出てきたことがあります 笑
更新済みの古い免許証、新しい免許証、再発行した免許証と・・・(^^;
机の上の小物入れから落ちたのでしょう、3枚とも。
でも、車の中で落した、と思い込んでいたので、部屋の中はさほど真剣に探さなかったのでした。
また別の可能性として、小さい子供やペットが別の場所に隠してしまうことも考えられます。
うちの3歳の息子は、自転車の鍵を2本、どこかに隠したらしいのですが、2年経っても見つかりません(泣)
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