会員サイトを作る際のWordPressとそれ以外の選択肢

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サロンや学習サイトのような会員サイトを作ろうと思ったことはありませんか? ぼく自身は、現在WordPressで2つの会員制コンテンツサイトを運営しておりますが、実は立ち上げに至るまでにかなりの試行錯誤をしました。 これから会員制サイトをできるだけ簡単に立ち上げたい方のために、試行錯誤の過程でわかったことをまとめます。

会員制サイトを立ち上げる選択肢

僕は最終的にWordPressを使いましたが、WordPressはブログ構築のためのCMS。 会員サイトなら会員サイト用のCMSを使ったほうが楽だろうと思い、はじめに検討したのはNetCommonsです。
会員制サイトを無料または安く作る方法
  1. NetCommons3
  2. WordPress+専用テーマ
  3. WordPress+プラグイン

NetCommons3とは

NetCommons3(NC3)とは、WordPressと同じくオープンソースのCMSで、大学や中学高校等、学校関係のホームページで使われています。 特に学習コンテンツ系の会員制サイトに最適で、機能として以下のものがあります。
  • グループ機能
  • ブログ
  • 掲示板
  • 小テスト
  • アンケート
  • 共有キャビネット
かなり高機能です。 また必要な要素をブロックで配置していくだけなので、操作も直感的です。 共有キャビネットというのは、ファイルをアップロードして共有する機能です。 小テスト、なんてのも学習系コンテンツには嬉しいですよね。   僕もはじめの頃はややコーフン気味に、さくらのVPSをレンタルしてインストールしたのですが、結局公開まで至りませんでした(機能性とは別の理由でプロジェクトを断念したため)。 今から、会員制サイトを作ろうと思ったときに、NC3を選ぶかというと、、、微妙ですね。 WordPress+プラグインの機能で間に合うなら、そちらを選ぶと思います。 理由は、誰でも閲覧できるフロントの部分(ブログ機能)はデザインが重要だと思うのですが、デフォルトのままだとデザインがイマイチ。 なのでゴリゴリとカスタマイズする必要があるのですが、僕はカスタマイズに時間をかけたくないタイプですので…。 また、インストールは初心者にはちょっと敷居が高いかも。

新世界スクールシステム Cyfons

Cyfonsは、格安で会員サイト、特に学習系コンテンツサイトを作るのに非常に便利なCMSです。 NetCommonsやWordPressと比べると設置までの時間がかなり短く済みますし、買い切り&マーケティングノウハウが学べることも考えれば、コスパは非常に良いです。
  • ページの表示期間設定(おすすめ機能)
  • 決済(PayPal連携)
  • ステップメール
  • メルマガ
  • メルマガのバックナンバーページ自動生成
  • インストールが比較的簡単
  • Cyfons会員サイトでマーケティングが学べる
特に便利なのが、WordPressでは実装しづらい、ページの表示期間を登録後から段階的に決められる機能が魅力的です。例えば、登録後◯日後に表示、△日後に非表示、という具合です。 ステップメールをウェブページで再現したようなイメージです。 学習系のコンテンツは、登録した人が全部見られるようにしてしまうと、途中でモチベーションが下がったり、消化不良を起こしがちです。 特に継続率が重要なサブスクリプション型のビジネスモデルでは、講座を小出しにしていった方がモチベーションが下がりにくく、継続しやすいといったメリットがあります。 また、決済機能も組み込み済みですし、WordPressのインストールと違って、設置や設定がシンプルで簡単です。有料なのでサポートもしてもらえます。 デメリットとしては、フォーラム機能やSNS機能など、コミュニケーションの手段がないことですね。会員さんとのコミュニケーションを取るためには、facebookグループなど、別に用意する必要があります。

WordPress+専用テーマ

意外と見落としがちなのが、専用テーマを使う方法です。 TCDという有名なWordPressテーマの中に、ZOOMYというSNSを構築するテーマがあります。 ZOOMY 税込み5万円くらいですが、会員制サイトの専用CMSパッケージを購入するよりは安いです。  

WordPress+プラグイン

WordPressはブログがベースなので、フロントはもちろん問題ありません。 必要な会員機能を追加するプラグインも多数ありますので、選び放題。 プログラムをゴリゴリいじる必要もなく、プラグインを選ぶだけなので初心者にも簡単そうなのですが… プラグインの選択肢がたくさんあって、メリット&デメリットを見極めて選ぶのが意外と大変なんです。 ただ、プラグインの特徴が見えてきてしまえば、目的に応じて選ぶだけ。 僕が試してわかっているプラグインの特徴を紹介します。

会員登録・コンテンツを制御するWordPressプラグイン

まず、会員制サイトとして考えなければならない機能は大きく2つあります。
会員サイト2つの機能
  1. 会員登録・コンテンツ制御(必須)
  2. コミュニケーション
必須なのは1の会員登録・コンテンツ制御(フロント部分)を行うプラグインです。 またオンラインサロンのように、コミュニティ機能をもたせる場合は、フォーラムやSNS機能を追加するプラグインが必要になります。 例えばBuddyPressというコミュニティプラグインは、会員登録後のバックヤード部分を扱います。 ここでは、フロント部分を制御するプラグインをご紹介します。   WordPressには、会員登録の機能が元々あります。 基本設定で「誰でも登録できるようにする」という項目にチェックを入れればOKです。 ただし、この機能を使うと登録フォームはデフォルトの「いかにもWordPress」になってしまいますし、セキュリティ上も良くないですよね。 また「会員ランクを分けたい」とか「会員だけ見られるコンテンツにしたい」とか、欲しい機能があるはずなので、プラグインを利用します。 この会員登録・入り口を制御するプラグインを入れるだけで、会員制サイトになります。  

Simple Membership

Simple Membershipプラグインは、会員制サイトにするためのプラグインです。 必須機能の「閲覧制限」はもちろんですが、大きな特徴があります。
SimpleMembershipの特徴
  1. 決済機能と連携できる
  2. 会員ランクを分けられる
Simpleという言葉の印象とは裏腹に、高機能なプラグインです。 PayPalStripeと連携できるので、登録と継続課金を自動化したい場合にオススメのプラグインです。 ただし、ほしい機能によっては有料のアドオンを使用する必要がでてきます。 例えば、BBPressと連携させるアドオンは有料(39.95ドル)です。   決済連携、会員ランク分け、といった他のプラグインにない機能がついているのが特徴的ですが、逆に他のプラグインでできることができないことがあるので注意が必要です。 例えばログイン前後のメニューの切り替え機能(ログインユーザーの専用メニューを表示させる)はついてないです。別プラグインで実装する必要があります。  

WP Members

一般的な会員サイトに使えるプラグインです。 Simple Membershipではできないログイン時メニューの有効化ができたり、登録フローを細かく設定できます。 登録時の項目をカスタマイズすることができるのも特徴です。 私が運用しているサイトの一つは、WP Membersを利用しています。 自動登録を禁止し、管理者がアカウントを手動で追加する形に設定しました。 有料会員サイトでも、会員の想定人数が少ない場合(高単価のコンテンツサイトなど)は、決済の自動化は必ずしも必要でないと思います。  

注意とまとめ

他にも、Ultimet MembersやTheme My Loginも試しましたが、ちょっとした事がネックになり使わなかった経緯があります。 その「ちょっとしたこと」が定かではないのですが…m(_ _)m 色々と試してみるのが良いと思いますが、注意点があります。 会員管理を行うプラグインは、データベースを大きく改変します。 なので、本番サイトでいきなり試さないほうが無難です。 プラグインを安易につけたり外したりしていると、無駄にデータベースが重くなりますし。 開発環境を作って試すか、簡易的にレンタルサーバー内にテスト用サイトを立ち上げて、最適な組み合わせテストしてから導入すると良いかと思います。 また、そもそも論ですが「会員サイトを自分で作る必要があるかどうか?」、これも要検討ですよね。 単にオンラインサロンであれば、DMMとか。有料コンテンツならnoteとか。動画ならUdemyとか。 既存のプラットフォームがあるわけです。 僕個人的には、会員サイトを自分で持つ最大のメリットは、「自分の土俵で戦える」ということだと思っています。 規約に縛られず、自分のバックエンド商品に誘導できる、という自由が得られます。  

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